【読書】「銀嶺の人」 新田次郎著作 女性で初めてマッターホルン北壁を登った物語

こんにちは。
最近の関東は週末ばかり雨が降り登山に行けない。ということで登山小説を読むことで登山にいったつもりになりました。今回読んだのは、「銀嶺の人」(新田次郎作)です。女性で初めてモンブラン北壁を登った女性クライマー達が主人公の物語。フィクションですが、実際のモデルが存在します。この辺りを含めてご紹介したいです。

1.銀嶺の人のあらすじ

女医をめざす、勝気な“泣かない子”であった駒井淑子は、冬の八ヶ岳で単独行を試みて遭難しかかった時、若林美佐子と出会う。鎌倉彫の新鋭彫刻家として注目されていた美佐子は、無口ですぐに“涙ぐむ子”であった。死を覚悟した二人を事もなげに助け出した三人の男性登攀家(クライマー)に魅入られて、彼女達は谷川岳などをクライミングしてメキメキとクライマーとしてのスキルをあげる。そして、ついに初の女性隊によるマッターホルン北壁登攀へに挑戦し、成功します。

世界初の快挙とあり日本が大騒ぎになります。その後、マスコミへの対応の考え方から淑子と美佐子は個別の行動をとることが多くなります。淑子はアイガー北壁を登り、美佐子は鎌倉彫に傾向しつつ国内で登山を行います。時が過ぎ去り二人とも同時期に結婚の話があがります。淑子はグランドジョラス(ヨーロッパの岩場)頂上で結婚式をすべく新たな北壁を目指し、美佐子は新婚旅行でマッターホルンの西壁の登頂を目指す。。。

2.「銀嶺の人」のモデル

「銀嶺の人」 にはモデルがいます。まず駒井淑子は、今井 道子さんがモデル。若林 美佐子は、若山美子さんがモデルです。作者の新田次郎氏は、元々今井 道子さんがモデルの小説を書くつもりだったのですが、途中で若山美子さんの存在をしり、ダブル主人公の小説にしたそうです。

二人とも実際にのマッターホルンの北壁を登頂しています。今井 道子さんは、その後にアイガー北壁、グランドジョラスを登頂して女性で初めてヨーロッパの3大北壁を制覇した女性です。若山さんは登山から遠ざかるものの小説の通りマッターホルンに新婚旅行に向かうなどをしています。

この小説は、その他の登場人物にもモデルがおり、ほぼほぼ主人公二人のモデルの半生を追体験する形となっています。

3.感想

冒頭で雨に行けないからこの本で登山したつもりなると言いましたが・・・レベルあ違いすぎる。一か月間凍った壁をよじ登り続けたり、壁の途中でビバークなんて信じれません。それだからこそ主人二人の人生は輝いていたと思えます。話の全体は、常に小ピークのようなものを登ったり降りたりしながら進みます。そして、最後に集大成を迎える流れであり、一気に読みたくなる流れです。

また小説自体も登山がメインですが、登山だけではなく、主人公周りの人間関係を中心にした人間ドラマにも力が入れられています。そのため、登山に興味がない方でも楽しく読める小説です。というところで雨で外出が億劫になる時期にぜひ読んで頂きたいです。